ほとんどといっていいほど趣味としては興味はないのだが、ある時、時間待ちに入った喫茶店に囲碁雑誌が置いてあったのでパラパラと時間つぶしにぼんやり眺めていた。
その時に目に留まったのが「手順前後」。囲碁での攻め合いでは、同じ攻め方をしても、その手順(着手する順序)を間違えただけで、逆転負けすることがよくある。・・・そんな内容だたっと記憶した。
そして思わず膝をたたいた。スポーツ選手も同じだろう。小学生の頃の練習量の多さによる強さは、一見上手く見えるものだが、実はその手順、小学生の頃に最もよく発達するべく神経系の発育をおろそかにしてしまうと、中高生における成長の伸びしろは当然違ってくる。ほんの限られた時期を逃したら、後で同じことをしても成果は期待できない。
囲碁雑誌はその後このように締めくくられた。『先を読まない「手順前後」は厳しく戒められている。』