天然植物油にはほとんど含まれず、マーガリンなどの「水素添加物」に多く含まれる。
トランス脂肪酸を過剰に摂取すると、血中の悪玉コレステロールが増加し、善玉コレステロールが減少するため、心筋梗塞などのリスクも高くなる。
アメリカ人の摂取量は非常に多く、トランス脂肪酸の含有量の表示を義務付けているそうである。日本人の平均値では、アメリカに比べはるかに低いため、表示義務までには至っていないが、若い世代の食生活の乱れは、近い将来、アメリカに限りなく近付くだろうと専門家は見ている。
ファーストフードに代表される食品や、脂肪分の多い菓子類や飲料の摂りすぎ、偏った食事は、生活習慣病を待たなくても、もちろん体調の変調をきたす。食事の影響は10年スパンで現れるとも言われる。スポーツから見た側面では、10代の食習慣、嗜好品はローティーンで現れなくても、ハイティーンでは風邪を引きやすい、疲れがとれない、ケガが多くなるなどの悪循環につながりやすい。
トランス脂肪酸を減らしたことをアピールする、某ドーナツのコマーシャルまで出現した。そのぐらい食品業界も神経を使っているということだろう。
夏に向け、大会が多くなるこれからの季節。保護者やOB、OGからの差し入れにドーナツの箱が山積みされているチームを見かけることがある。団体競技には手頃な価格と量のため重宝されがちだが、差し入れ側も一考を案じてもらいた。