世界中にはオリンピック種目だけではないマイナーなスポーツがたくさんある。特に欧米を中心に誕生したニュースポーツと呼ばれるものから、各国の伝統的な武道系のスポーツまで様々である。
その中で世界で唯一、競技開始時に“ホイッスルがない”すなわち“開始の合図がない”スポーツ(?)があることを、知人から教わった。この質問にすぐに答える方は、なかなかの○○通である。
答えは、日本の国技『相撲』。近代相撲は時間制限を設けているが、時間内に対戦する2人の呼吸が合えば、立ち合って競技を開始して良い。ボールゲームのように、「プレイボール」や「ホイッスル」でコールされなくても、選手(ここでは力士)の自らの意志で開始できる、世界で唯一の競技だということだ。
時折りしも、大阪場所。そんな歴史や独特の競技文化を知ったのだから、また違った視点から楽しみ方が増えそうである。
ひとつの競技種目を、勝利目指して深く追究するのは、それでまたおもしろみが増すに違いない。また他種との比較や、はるか彼方の歴史から紐解いて学ぶことも悪くない。どちらにしても単なるスポーツで終わらず、スポーツ文化や身体文化として、日常の中に取り込む工夫をしなければ、文化として昇華はできないだろう。
知人を通じて、「こちらから見るスポーツも楽しいよ」と教えてもらった気がした。感謝。