「バイオリンと管弦楽のためのファンタジー」(映画「ラヴェンダーの咲く庭で」から)
「幻想即興曲」(ショパン)
これらの名曲のタイトルを聞いて“わかった!”と言える方は、かなりの熱烈なファンかマニアだろう。
すっかり日本の女王の貫禄さえただよう、フィギュアスケートの浅田真央の今シーズンのショートプログラムと自由のBGMである。
日本では“○回転ジャンプ”ばかりが注目を浴びるが、世界ではBGMに流れる音楽は非常に重要らしい。
話しは変わり、昨日、日本企業の「ヤマハ」がオーストリアの世界的ピアノメーカー・ベーゼンドルファー(本社・ウィーン)の買収に向け動きだしているとの一報があった。ベーゼンドルファーは1828年の創業で、ピアノメーカー「世界御三家」のひとつ。単なる楽器製造会社ではなく、世界中の音楽文化のリーダーとして名をはせた会社。
両者とも、世界での生き残り戦略とは言え「日本人は音楽文化をマネーで買いあさるのか!」とバッシングされそうである。そのようなつもりは毛頭なくとも、そのように映ってしまうのは、文化より経済・文明を先にしてしまった印象があるのだろうか。やはり、個人のテーマとしても反省せねばならないところ。
グローバル経済と音楽文化、身体技能とスポーツ文化。どちらにも共通することは、なぜか日本人は“両立”よりも“二者択一”を選んでしまう。