小学生から中高生まで、またバレーボールに限らず、この季節あらゆるスポーツが毎週末、大小様々ではあるが、大会・記録会などが開かれている。
いつもベストコンディションで出場できるに越したことはなかろうが、そうはいかないのがスポーツである。突発的な突き指や足の捻挫から、オーバーユースによる肩肘そして腰の痛みまで色々。専門外の風邪から頭痛、腹痛、歯痛も運悪く現れることもある。
さてこの時期多い質問に、「試合に出れますか?」、「練習はやっていいですか?」がある。たった一行のなにげない質問ではあるが、答える側としてはずいぶん返答に困るのである。
これらの質問をされる保護者や選手たちが期待する答えは、もちろん「試合に出てもいいよ!」や「練習はOK」だろう。もちろん練習もして、試合に出場させてあげたいのはやまやまだが・・・。或いは逆の答えを期待している場合も見受けられる。「2週間の間、練習はダメ」
すなわち○か×、白か黒、0%か100%の答えだ。
スポーツに関しては、グレーゾーン、すなわち10~90%の練習やトレーニングなら可能といった場合が少なからずある。確かに医学的なことが分からず、アドバイスを求める気持ちが分からぬではないが、まるで試験の解答を求めるがごとく、○か×、白か黒の返答が欲しいようである。保護者も自覚はしていないようだが、確かにアドバイスを求めることが責任の転嫁のようになっている気がしなくもない。
時、折りしも国の学習指導について、「ゆとり」からゆり戻し的な授業増加が見込まれる。受験競争に一層の勢いがつきそうだ。
○か×は試験の解答に都合が良いが、世間には○×では片付かないこともあると、知っていて損はしないだろう。