柿食えば 鐘が鳴るなり 法隆寺
柿の実の あまきもありぬ 柿の実の 渋きもありぬ 渋きぞうまき
いきなりの句の紹介だが、ご存知、正岡子規の代表作である。題材の柿は日本を代表する、古くからある果物のひとつ。その種類は1000種以上もあると言われており、富有・次郎・西村早生は代表する種類である。渋柿も、平核無・刀根早生がある。
この柿の収穫高日本1位・2位が、和歌山県と奈良県である。これらの県内でも、橋本市と五條市、その周辺の市町村に集中しており、我が町の特産品のひとつ。
果肉に含まれる栄養素は、意外と思われるかもしれないが、ビタミンCが多い。またビタミンKやB1、B2、カロチンもたくさん含まれる。渋柿の渋さの正体は、タンニンと呼ばれるもの。このタンニンを排出させる方法が色々工夫され、甘だるい柿となっていく。
二日酔いに効果も高く、ビタミンC・タンニンは血液中のアルコールを排出させる効果や、カリウムの利尿作用で、この季節食後のデザートにはもってこいなのだ。
しかし地元では、商品にならなかったB級・C級の柿をコンテナに入れて、“おすそわけ”して下さる。味は決して劣るわけでもなく、家族が食べるだけなら問題はない。しかし都心部への出荷や進物品として届ける特A・Aクラスの柿は、きちんと箱詰めされ化粧されているのを、案外知らないことが身近な人にもいることは、情けない限りである。
さて、塾頭をはじめ数人の方は、本日すでに機上の人になっているはず。小生達も明日の早朝駆けつける。一緒に柿も空輸しようというわけ。地元の名産を皆さんに。もちろんコンテナでなく、特Aの柿を!実はこの柿、五條東中バレー部の保護者が柿農家で、丹精込めて育て上げたシロモノ。味の保証は間違いなし。
懇親会はきっと盛り上がりをみせるだろう。デザートに柿をつまんで、翌日のバレー塾は二日酔いにならなくてすむに違いない(笑)
マンゴーやパイナップル、ドラゴンフルーツ、南国のトロピカルには及ばないが、沖縄の方にも口にして頂きたい。きっと気に入って頂けるだろう。