あの食べ物は○○に効果があるとか、逆にあの食べ物は体に悪いからダメとよく聞く。個々の食物の機能を知り、上手に組み合わせれば様々なプラスの効果が得られる。
高血圧の人には気になる塩分摂取量。塩分の高い食物を食べる時に一番摂るといいのが、ナトリウム(食塩)を体外に排出する働きのある食べ物。リンゴやバナナ、キウイなどの果実類、種実類、イモ類などカリウムを多く含む食物だ。
動脈硬化予防にコレステロールは抑えたいもの。肉類や卵、バターなどコレステロールの高い料理を食べる時には、血中コレステロール値を下げる働きのある成分を含んだ食物を組み合わせると良い。食物繊維の豊富な野菜やキノコ類。豆腐や納豆などの大豆製品など。
東洋医学には『医食同源』の考え方がある。たんぱく質、炭水化物、脂肪、ビタミン、ミネラルなどの西洋医学に基づく栄養バランスと、東洋医学の陰陽五行説に基づくバランスの両方が大切。「陰」「陽」の相反する性質を持つものを組み合わせてバランスをとる。
食物は身体を温める温熱性のものと、身体を冷やす寒涼性のものに分けることができる。東洋医学ではこの寒熱のバランスを重視。夏は寒涼性、冬は温熱性の食品をとれば、暑さや寒さをしのぎやすくなり健康でいられるという発想だ。
温熱性の食材は、もち米、カボチャ、ニラ、らっきょう、梅、桃、エビ、ウナギ、牛肉、鶏肉、からし、ショウガ、コショウなど。
寒涼性の食材は、豆腐、キュウリ、ナス、もやし、ニガウリ、スイカ、アサリ、シジミ、ワカメなど。
ちなみにそれぞれ熱を加えて調理をしても、“温”“寒”の効果は変わらない。