ほとんどのスポーツがそうであるが、基本と称して各種目のスキルを獲得するために繰り返し練習をする。
野球の素振り、ピッチング練習、サッカーのドリブルやシュート練習、そしてバレーボールであればパス・トスに始まり、レシーブやスパイクなどなど。初心者にとっては多くのスキルを覚えて、より「安定性」を求めるために練習を繰り返す。
しかし試合となると話は違う。初心者同士であればより「安定性」のある能力のものが結果を出すことになるが、中級者以上になると「安定性」以上に「変動性」が必要になる。
「変動性」とは多くの競技で見られるように、タイミングをずらす、フェイントをかける、緩急を使うといった意味である。
刻々と変化する試合の展開に対して、「変動性」の中に「安定性」を求め、変化の中での技術を対応させなければならない。
初心者の手足のバラバラの動きが、次第に洗練されて「安定性」となる過程。そして試合中、身につけた「安定性」を「変動性」に対応できるようになっていく過程・・・試行錯誤による各種の不合理な動きが、合理的な1つの動きに集約されていく原理を、ヴォロンカ(漏斗)の原理と呼ぶ。
自然体バレーは“D2ダンス”に代表する身体の動きに基づいた「安定性」と、刻々と変化する試合に「安定性」となる“あるあるステップ”や、「変動性」に対応できる様々なスキルが、初心者から行い程度の差はあれ上級者までが行う。考え抜かれている。
週末はどんな展開になるだろうか。今から楽しみである。