中国名「王嬌(ワンジョー)」。1996年に来日し、5年前に日本人に帰化した。抜群の身体能力を生かし、日本に来てからバレーボールを始め、『柳本ジャパン』に認められ全日本入り。
個人的にと断って、プレースタイルの好きな選手のひとりである。その彼女が出場?(ここが今日のテーマなのだが・・・)した、全日本男女選抜。え?その大会なに?と声が聞こえそうだが、関西地方では“黒鷲旗”と呼ぶ方が馴染み深いことだろう。
小山は久光製薬所属。決勝戦は久光製薬とJTの対決。奇しくもプレミアリーグと同じカードになった。彼女は全日本にも選ばれる逸材なのだが、所属するチームでは必ずしもレギュラーとして扱われてはいない。この決勝戦でさえ、一度もコートに立つことはなかった。
結果は大熱戦の末、JTが2セット連取するも、プレミアリーグの再現かと思わせるフルセットの末の大逆転。
ここから先は、スポーツライターと小山修加とのインタビュー記事の談話から。
日本一になり「チームの一員として、試合に出ている、出ていないは関係ない。チームが勝つのがイチバンです。みんな同じ気持ちです。」
試合に出れないことが多い時、ベンチではどんな思いで?
「見るもの勉強ですから、この悔しさを忘れず次につなげたいと思います。試合に出られなくても、やれるだけやろうと頑張っています。」
「去年もうちのチームの試合には全然出ていないのに、監督(柳本)呼んでくれた。感謝の気持ちでいっぱいでした。いい経験をさせてもらった。」
「去年はまったく自信がなく、やれるだけやってみようという感じだったんですけど、今年は去年の経験を生かして、もっともっと感動を与えるプレーをしたい。自信は少しできました。でも天狗にならず、初心忘れずで、イチからまた頑張ります。」
「気持ちが変わると、人生もコロッと変わったりするもんや。思ったこと、ぱぁーっとすぐ口に出る。日本語、うまくしゃべれないけど。はははは」
夏の大会に向け、練習に励む小学生から中学・高校生。ベンチ入りメンバーに選ばれるかどうか、選ばれても出番はあるか?悩みは尽きないが、結果はどうであれ、小山修加の考え方・態度は参考になるはず。きっと優等生の発言だけではなく、普段の練習に取り組む姿も輝いているだろうと思われる。
目標は母国・北京五輪出場。日本人が失いつつある武士道の精神を、彼女に見たような気がした。ますます応援したくなる、小山修加である。