ご覧になった方も多いのではないだろうか。日曜日の午後10時からの番組。アスリート達のトレーニングや食事について取り上げられていた。
野球界からは阪神の金本選手と、今年から横浜ベイスターズに移籍した工藤選手。2人ともプロ野球界の超ベテラン。その意識の高さ、心意気、考え方など、まさしくプロ中のプロ。トレーニングのHow toの議論ではなく、彼らの視野の広さや取り組み方は、おおいに学ぶべき点があるだろう。
特に工藤選手は小生と同い年。あいにく開幕から成績が伴わず、二軍に行き現在は調整中。次回登板までに、どのように再調整をしてくるかおおいに楽しみである。
そしてマラソン界から弘山晴美選手と、マシンレーサーの寺田氏。弘山選手は独身時代から無理な追い込み練習をせず、30歳頃にマラソンでオリンピックを目指すと大きな目標を立て、特に結婚後はコーチでもありパートナーでもあるご主人との二人三脚で長期計画をコツコツと実践してきた。
寺田氏に至っては、60歳でありながら現役のレーサー。24時間ル・マンにも出場し、ドライバーとして必要なアイソメトリック系のトレーニングを、忙しい仕事の中に組み込みながら運動で追ってくる老化を予防している。
彼らに共通するモチベーションの高さはどこからくるのだろうか。プロだから当然と見る人もいるだろうが、プロでもそこまでいっていないような人達もいるような気がする。スポーツの世界だけでなく、ごく普通に会社員であったり教師であっても、このようなアスリート達のように前向きに取り組む人達はごく一部なのだろうか。そんな視点で見ていると、サッカー日本代表元監督の岡田武史氏のインタビュー記事を思い出し、引っぱり出してきた。
『僕は人を育てるなんておこがましいと思っています。育てるのではなく、育つ手伝いをするだけです。というのも、それまで失敗ばかりしてきた。例えば「こいつはいい選手だ。ディフェンスができるようになれば日本代表になれる」と思って居残り練習で指導したり、特別編集したビデオを作ってやったり、色々したことがあるんです。選手は監督が自分のことを目にかけてくれると思って一生懸命ついてきたし、僕の方もこれであいつを一流選手にできると自己満足に浸っていた。ところがそんなことをしてもひとりも羽ばたいてはいきませんでした。』
やはり自分自身で気付き、広い視野を持ち、多くのことを学び、実行する。どの道も同じような気がした。