いつの時代でも“日本語の乱れ”の象徴として槍玉に上がる言葉がひとつふたつはあるものだが、いまはそれは紛れもなく “ビミョー”。
説明するまでもないが一応・・・。ビミョーは今、 いまいち や あと一歩 のものに対して、あえて言葉をにごす場合や、イヤとかダメとはっきり言い放てない時に、やんわりと否定の意を伝えたりする時に使われる。
しかし本来の「微妙」には、美しさや味わい何とも言えず優れているさまを指す意味もあり、むしろ肯定的に使われるのが正しい。そこがすっかり逆転しているあたりも問題なのかもしれない。
とにかく今のビミョーは、「どうだった?」 「ビミョー」というふうにあくまで単体で使われる。前にも後ろにも、一切の言葉がつかない。その “ひと言ぶり” があんまりである。
「きょうの、試合の結果でどう感じた?」 「ビミョー。」