と言えば、真夏・猛暑・うな重と連想されそうですが、春夏秋冬全ての四季に盛りの時を指して土用と呼びます。歳時記の掲載されているカレンダーを一度じっくりご覧下さい。なかなかおもしろく、興味深いことが載っています。
冬の土用は17日から始まり、明日は大寒です。1年のうちで最も寒い時期のはずですが、今年は暖冬のためか暖かい日が続いています。
夏の土用はうなぎを食べて夏バテ防止は昔から言われますが、冬は?特別何もないようです。しかし寒い季節を乗り越えるために、東洋医学では身体を温める食材を用いります。身体を温めるとは単に温かい料理ではなく、特に根菜類すなわち土の中にある野菜を示しています。寒い冬の間、土の中で養分を吸収した根菜類は、身体を温める効果があり、豊富なビタミンやミネラルが身体にやさしく、鍋料理にはうってつけではないでしょうか。
偶然、数日前の新聞に農家の方のコメントがあり、「根菜を育てるのは土が大切だ」と述べていました。そしてこちらも付け加えられています。「土と根菜の関係は親子関係のようで、土は親、根菜は子。土(親)が肥えないと、根菜(子)は育てねえ(育たない)」親がしっかり成長してこそ、子供達が成長しない、或いは環境を整えないと子供達も育まない。そのような意味を言っておられました。
自然と接して仕事をされている方は、きっとその厳しさや恵みから多くの教訓を学びとられるのでしょう。
文明の機器に囲まれた職場環境では、忘れがちになってしまいそうなことを思い出させてくれるコメントでした。