2週間前、スパイク時に左肩(利き腕)に違和感がある選手から相談。イスに座って可動域や肩のアライメントをチェック。体格もガッチリしており、アウターマッスルはしっかりしているのだが、どうやら肩周辺のインナーマッスルと、三角筋や僧帽筋のアウターマッスルのバランスが悪いために、肩甲骨も外方に開き、やや猫背気味。結果左肩も内方変位しており、これらが違和感の原因だと。チューブを利用したインナーマッスルのエクササイズをアドバイスすると、すでに行っているとのこと。実際その場で行ってもらうとエクササイズのスピードが速い、速すぎる。これではインナーマッスルが働く前に、アウターマッスルが動き始める為にほとんど効果なし。効果があれば相談にも来ないのだが(笑)。正しい方法をその場で行ってもらうことに。ゆっくりゆっくり、かなり意識しながらの肩のチューブエクササイズ。回数が増えると肩の奥の方でじわ~っと暖かさを感じ始める。インナーマッスルに刺激が届き、正しい収縮パターンを覚えさせる。筋肉の再教育とでも言えるだろうか。
脊柱、特に腰椎の安定を目的に行われることの多い、四つん這いになっての右腕、左脚の対角を床に平行になって伸ばすエクササイズも同じ原理。バランスを崩し、ふらつきやすいので、スピードをあげて回数をこなしてトレーニングを行う選手達を見かけるが、脊柱のインナーマッスルに刺激を与えるのならスロートレーニングを行わねば。
言葉は悪いが、ミソもクソも同じでは、元も子もなし。