新学期が始まり、児童生徒の様々な検診も一通り終わった頃。今年は例外になく、内科検診で指摘されたと「特発性側弯症」の病名を記入された用紙を持って来院下さる児童・生徒が多い。
昨今、スポーツをする・しない子供達の二極化が叫ばれて久しいが、来院される彼らはサッカーやバスケなどクラブや部活でスポーツを行っている。されど来院される彼らの共通項は、体格は平均以上だが体力・・・ここでは筋力が弱く、その上異常に柔軟性が高いことも見逃せない。例えは悪いが、骨盤から背中、後頭部の筋肉がくにゃくにゃした状態に。
何かしらのスポーツさえ行っていれば健康になっていくという錯覚が起こってしまうが、身体にとってバランスの良いスポーツが行われているか?あるいは、授業中や家でTVを見ている時の姿勢。そして今では無くてはならない携帯電話を利用している時の姿など、スポーツに当てている時間よりはるかに多いわけだから、この辺りの過ごし方にも大いに問題が伺える。その上、満腹だけの食事ともなると、飽食による栄養失調的な現象による骨や筋肉の脆弱も充分に考えられる。
今は見た目の軽い変化だけだが、将来は痛みにつながりやすい特発性脊柱側弯症。何とか最小限に食い止める運動療法を処方してみたい。