奈良の大学が揺れている。追い打ちをかけるように暴力行為が明るみとなった。寮での出来事のようで、閉ざされた密室の中では、傾向として良くないことが起こりがち。
スポーツの現場で活動することの多いアスレチックトレーナー。試合中に起こったケガに対して緊急的なテーピングや、練習復帰目前のアスレチック・リハビリテーションは常に衆目にさらされている。日頃から研鑽を積んでいる技術を、ドクターをはじめとする医療関係者や一般の周囲の人々の前で発揮せねばならないことが多い。プロスポーツの世界や国体レベルでも、他チームのアスレチックトレーナーの方々を横目で見ながら互いにけん制し、医学的・運動学的そして科学的に間違った情報を選手達に提供、掲示していないかを、いつも自問しながらの活動。
ヤングバレーボール全国大会もいよいよ来週。練習も最後の追い込みに入り一段と熱が。保護者の皆さんもたくさんボール拾いなどお手伝い役を買って出てくれている。当然、体育館内は公開開放された状態となり、指導者・選手そして保護者もほどよい緊張感に包まれていく。公金を運用し、組織の進め方も民主的に話し合われるクラブの中で、閉鎖的に各スポーツ教室が指導者の独断と偏見で行われては、決していけないはず。
互いの緊張感こそが情報公開の原則。どんどん開かれ、透明性が増すことで信用を得るが、理論技術そして人間力の指導がなされていなければ淘汰されてもいたしかたないか。簡単なようだが、案外このことをわかっている人がスポーツ界には多くないように思える。