小学校に入学し、本格的にスポーツを始めれば、突き指や捻挫が起こることもありうる。オーバーユースのスポーツ障害は、特に気をつけねば。
園児にもこの時期特有のケガがある。関西方面ではよく使われる「肘が抜ける」。医学的に“肘内障”と呼ばれるもの。昔は、突然大声で泣き叫びながら腕の痛みを訴えると、祖父母や近所の人達から「肘、抜けてるのと違う?」と若い母親に伝授されたものだが、核家族化も極まり、そんな知恵袋もいずこに消え失せた。
確かに子育てに関することや、最近のアレルギーやウイルス性疾患の知識は増大し、我が子のことは何でも知っているつもりであった親にとっては、「肘が抜ける」はまさに想定外。
また転ぶことがヘタになったと言われる子供達。手を突いた直後はさほど痛がらないが、時間が経つにつれ、手首の痛みが強くなり、手首に湿布をペタッと貼るだけの過程治療を行っている。ほとんどが手首の「若木骨折」と呼ばれるもの。
本当に野原を遊び回る環境が激減したことで、子供の体力やケガを防ぐ巧みな身のこなしは衰退しているが、若い親の小さい頃のケガの経験値や知恵も減ってしまったような気がしている。