自然体バレーではレシーブの際、手首を「尺屈する」と学ぶ。解剖学用語のため、少しばかり難解だが、手首を小指側に曲げること。レシーブ時には手首を小指側に曲げると、指先が体育館の床面を指す。ほんの少し親指の付け根を前に出す意識を持てば、かっこよくOK。小学1年生でも簡単にできてくる。
この「尺屈する」意味を、塾頭はしっかり説明下さる。なぜなら・・・尺屈することで手首から肘までの尺側(小指側)に軸ができて、強いボールにも負けなくなる。反対に手首を親指側に曲げる、橈屈すると腕が回内・回外とぐるぐる回ってしまい不安定となり、ボールがあらぬ方向へ飛んで行ってしまいやすい。これが一番目の理由。
次に親指を下に向け曲げると、肩甲骨が前に出てくるよう筋肉が導く。より一層背筋を使い、安定感が増してくる。そして飛んでくるボールに対し、「レシーブは待つんじゃない。攻める!」と指導を受ける。
文章に綴るとややこしくなってしまうが、バレーボールを習い始めた小学生から中高生はもちろん、柔軟性欠乏症に陥りそうな中高年でも、楽に美しくできてしまう。この「楽に美しく」も大事だと常におっしゃる。
今回のバレー塾には、高校生も参加。指導されている2人の顧問は日本の東西を代表する体育教師を輩出している大学。そんな大学でバリバリのバレーボール生活を送ったお二人が、“目からウロコ”の連続のようだったが、されど理路整然と説明された内容に合点のいくことばかりだと。きちんと理解されようとしている姿が印象的。