練習はもちろん試合の時でも、指導者がプレー後に選手にアドバイスを送っている光景を目にする。専門用語ではフィードバックと呼んでいる。ではこのフィードバックと呼ばれる“指導”、多ければ多いほどよいのだろうかと考えるが、左にあらず。近頃では、科学的にこんなコーチングまでもがエビデンスとして実検されているそうだ。
ある動作パターンを覚える運動課題を練習した時に、全試行でフィードバックを与えたグループよりも、与える頻度を半分にしたグループの方が、練習を終えた翌日のテストでは成績が良かったという報告。
何も研究材料として取り上げなくとも、日頃の自然体バレー塾でも幾度となくお目にかかる風景。フィードバックどころか、塾頭の説明をその都度ドリルの前に通訳している指導者も少なくはない。選手自身が持っている、発揮したり抑制したりする機能を邪魔してしまっているフィードバック過多。何でも丁寧に指導すればよいというわけでないことが、研究報告としても上がり始めたわけだから、もうバツが悪いばかり。この辺りのさじ加減が指導者の腕の見せ所かも。
塾頭のひとことを想い出した。「先生が頑張ったらあかん!」