毎週月曜日の夜に行っているココクラブ。トレーニング専門のこのクラブに、小中学生を中心に毎回50~60名の選手が集まってきてくれる。
入会希望者には、保護者と選手のおふたりに面接を行っているのだが、最近面接を行った少年野球を練習している選手のお父さんから「上達屋に通っているんです」と打ち明けられた。“上達屋”とは、元プロ野球コンディショニングコーチの経歴を持つ手塚一志氏の野球を中心とした、アスリートのための技能上達道場のことである。
脊柱の回転をファーストスピンと考え、上腕部を中心とした回旋運動をセカンドスピンと考え、この2つのスピンの掛け合わせによる「Wスピンの運動原理」を発見した人物でもある。スウィング系のスポーツ、野球、テニス、ゴルフ、ボクシング、卓球、そしてバレーボールのスパイクも全てこの原理に当てはまる。
そのお父さんから「慣性モーメント」「伸張反射」「重力」「遠心力」そんな言葉が次から次へと口から出る。「上達屋」に通うために、色々な用語や身体操作のエッセンスをしっかり勉強しているようだ。正直、その情報量はもはや昔取った杵柄で指導している少年野球指導者を大きく上回っていると思われる。
「バットとボールにむかって最短距離で上から下に向かって振れ!」とは、小生達も信じて疑わなかった常識でもあるが、実際のスポーツサイエンスではもはや全く違ってきていることが分かってきている。
指導者以上に子供のために色々勉強している大人が増えてきていることは間違いなし。動きにムダがなく、連鎖効率も高い美しい動きに、少しずつだが気づき始めた人達が間違いなく現れ、時代が変わってきてる予兆を感じない指導者はさみしすぎる。