もしかしてバレーのスパイクは、野球のピッチングとバッティングを足したモーションかもと気になっている。テイクバックから切り返しのモーションは、まさしくピッチングのそれと非常に近い。そしてインパクト、なにやら言葉からは衝撃のようなピンポイントを連想してしまうが、ゾーンでボールを捉えることを考えれば、バッティングにも相通じるものと考える。どちらも脊柱のスピンと上腕のスピンがあってこその話であることは言うまでもない。
「スパイクの基」p51の③のように、肘が伸びたゼロポジションの位置で初めてボールを捉えると考えておられる方も少なくないような気がする。③の写真はあくまでリリースで、腕のスイングが最も加速されているところである。バッティングでのバットのヘッドが最もスピードが加わっているのと同じ。実際は①の写真のように、肘が曲がった位置でインパクトとなる動きの中ではごくわずかな出来事なので、どうも分かりづらいのも無理はないが。スパイクにしたってピッチングでもバッティングでも、テニスや卓球のラケット競技でも、最初から肘を伸ばしっぱなしでは慣性モーメントが大きくなりすぎ、脊柱スピンのスピードが上がらない。
腕のスイングを加速していくためにも、遠心力・重力・コリオリ力が掛け合わされなければ。