盲目のピアニスト辻井さんのすばらしい活躍の余韻がさめやらぬ間に、左手の指が生まれつき2本しかない高校生ピアニスト小林夏衣(かい)さんが、大きな話題に。
大阪フィルハーモニー交響楽団を指揮する大植英次さんが、偶然テレビで見た彼女の演奏の実力を認めて、大阪で開催中の「大阪クラシック」でプロオーケストラと共演し、ピアノを独奏していると報道されている。
ピアノを6歳から習い始めたそうだが、指のハンディキャップを固定概念にとらわれず、生徒として受け入れた先生の気持ちはどうだったのだろう。本人の努力はもちろん賞賛に値するものだが、偶然テレビで見た高校生の才能を、一目で見抜いた指揮者の眼力にも恐れ入った。ふた言目には、小さいから大きいからジャンプ力があるとかないとか、そんな色眼鏡とは別物の集中レンズをお持ちのことなのだろう。
「生まれた時からただ指が7本だっただけ。悲しさや不便さはない」いやはや、すでに大人を凌駕したコメント。可能性は尽きない。