その起源は古く、3000年前にはぶどうのつるのような物を腰で回していた記録があるらしい。“フラフープ”は商品名で、一般的には“フープ”と呼ぶそうだが、今ではすっかり馴染んでいる。日本では1958年に米国から輸入され、爆発的なブームになったそうだが、今では小学校の体育館にも備えられているツールのひとつだ。
オーソドックスな使用方法は、今さら説明するほどのことでもないが、腹部・腰部の筋肉の動きづくりに役立ち、神経のめぐりが少ない胴体部分の働きを活発にさせることができる。
そんなフラフープを行いながら、直上パスやパートナーとオーバーパスを繰り返す。きめ細かい神経が張りめぐる指先と同時に、力強い動きはできても可動域が小さくなる胴体とのリンクしたからだ全体の動きができる。小学2~3年生でもフラフープしながら上手にパスができる選手が何人も現れ、得意げな顔はなんとも頼もしい。この年代だからこそ獲得できる動き、パフォーマンスのひとつだ。
そんな胴体のなめらかな、しなやかな動きが、5~6年生にもなればレシーブやパスの流れるような動きにつながってくる。中学2~3年生にもなれば、筋力やパワーも加わり、そのプレーの質の違いは歴然。緊張感に影響されやすい手足だけバタバタ動かし、凝り固まったずん胴と腰高のプレーに悩まされることは少なくなるだろう。