3日目の午後は、奈良県内の3つの中学校を対象に公開練習。午前中はティンカーベルズの子供達も中学生達と合同練習を行っていたが、午後からは中学生のみとなった。もちろん五條東中も入っている。見学の指導者は20名以上。
強化練習のテーマを名づけるとすれば、『左脚の法則』か!?これは小生が塾頭と飲んでいる最中に話題となり、勝手に名づけただけであって、とりわけ正式名ではないのでご勘弁願いたい。
助走からジャンプに移る際、セッターから上がってくるトスに対してタイミングを計り、左脚に重心をかけ、踏み込み動作にエネルギーを増加させる。ズラズラ言葉にすると何から訳が分からなくなってしまうが、エネルギーを増加させる選手達の変化が現れ出す。しかしこの最終の実践だけを見学すれば真似したくなるのだが、2泊3日で勉強した指導者達にとっては、スパダンから始まる簡単なドリルから徐々に難度を増していき、10段階近くのドリルを経て、最後はネットを挟んでの実践形式になっていくことを理論と見学でさらに深めたに違いない。
たとえ実践に近い段階でミスがあっても、練習をとめてまでつべこべ怒らない。もうひとつ前のドリルで修正をかけて、再び挑戦する。アドバイスの仕方まで事細かに塾頭からの説明がついてくれる。
うまくできない選手には、自らボール出しをする塾頭がオリジナルのニックネームで呼び、周囲を和ます。しかし塾頭の頭の中ではしっかり計算されたかのような、高度な技術指導のように見受けた。4時間近くの練習の間で、塾頭が選手達に話しかけたのはほんの数分だろうか。
センス抜群の選手が、誰に教わったわけでもなく、『左脚の法則』を使いハイパフォーマンスを見せてくれるが、自然体バレーではハイパフォーマンスにつながる要因を理解していき、誰もができるようになるために様々なドリルとして重ねていく。
公開練習のような中学生パフォーマンスにならなくても、小学3年生からでも行えるヒントがいっぱいのような気がした。いや、小学生だから始めねばならないのだろう。