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肘先導

 古くて新しいドリル、サークルスクラッチは肘先導の動きをつくる、もってこいの連鎖運動。股関節、肩関節、肘関節、そして手関節をできるだけ滑らかに行う。もちろん余分な力を入れず、リラックスした状態で行えば、自ずと肘先導のしなやかさが生じてくる。筋力のない小学校低学年だからこそ覚えさせたい動きの代表。この肘先導のしなやかさが、のちにスパイクやサーブにどれだけ役立つか。
 話は変わり、その昔、麦の穂を落とすのに『殻竿』と呼ばれた農具があった。今では歴史博物館にでも行かなければ拝めない代物だが、先人の知恵に脱帽する。その動きはまさに“農具版のサークルスクラッチ”のようだと伝え聞く。
 自然体流スパイクやフロータースパイクは、この肘先導スイングがものを言う。サーブのテキストが手元に届く前に、しっかり練習ドリル第3巻のサークルスクラッチを獲得してほしい。
 固定された一本の棒のようになってしまった関節がどれほど危険か、自宅に届いた医学雑誌でも次々と発表されている。その発表の啓蒙活動はもちろん必要だが、現場で聞く耳を持たないと、子供達のケガは減ることはない。
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by kiwatinker | 2009-10-31 07:55 | 一粒百行

力を抜く

 力一杯、ファイティングポーズ、闘争心、なぜだか日本人はこれらを好む。しかし古典的な芸、能・狂言に始まり、武道に至っては名人・達人と呼ばれる人達ほど脱力、すなわち力を抜き舞うことや演じること、そして殺陣に至るまで、すべての最低条件となる。近代スポーツでも、いかに力を抜き、リラックスして走るか、滑るか、ジャンプするかが課題になっているのに、多くの人が雄叫び、ガッツポーズこそ全てと混同してしまっている。
 職人技と呼ばれ、見る人を魅了するそのテクニックを眺めれば、いかに余分な力を入れず、流れるような身のこなしで指先を使ったり、道具が勝手に動いているように見えることが少なからずあるだろう。これだけ説明しても、まだパフォーマンスの最中に力強さ、緊張を求めるか。
 「フローターサーブ」のテキストでも、再三再四にわたり“楽に構える”、“力まない”、“リラックス”、“ナチュラル”の言葉が並ぶ。特にバレーボールの場合、腕、指とボールが接触するインパクトの瞬間まで、どれだけ力を抜くことができ、そしてインパクトの後も再び力を抜くことができるかが、パフォーマンスの優劣につながってくる。そしてその身体の使い方が、障害の予防にも直結する。そのように流れるような身のこなしを見抜きたいものである。
 ガッツポーズや雄叫びは、ボールが床に落ちてからのプレーのアクセントでも充分だろう。
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by kiwatinker | 2009-10-30 09:46 | 一粒百行

フローターサーブ

 さすがは我らが塾頭。こんなテキスト今までに見たことがない。「フローターサーブ」について50ページにわたる“解説書”いや“解決書”だ。
 サブタイトルにも「ここまで詳しく教えてもらえなかった」と表示されている。たぶん「フローターサーブ」についてこれだけ詳しく説明できる日の丸選手もいないのでは。
 解剖学や生理学を利用し、正しい身体の使い方の上に成り立つ自然体流フローターサーブと、単に経験と強豪チームのモノマネを繰り返し、そのあげくの果てに故障につながっていく“悪い例”“問題点”を掘り起こしてくれている。打たれたサーブの強さに一喜一憂するのではなく、正しい身体の使い方を用いれば結果はおのずとついて、そして勝利の女神もほほえんでくれる。
 単なる技術のみならず塾頭が先頭に立ちぐいぐい引っ張ってくれる、自然体仲間の未来ある子ども達を故障から救う、守るそんな魂からの熱いメッセージが充分に伝わってくる本物の一冊。
 近々お目にかかれるはず。指導者はもちろん、選手やその保護者の方にもぜひ目を通してほしい秀逸の作品。週末のローカル大会1セット5点ずつは上積みできる!?(笑)
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by kiwatinker | 2009-10-29 09:20 | 一粒百行

読書とスポーツ

 小学生だった頃、クラスの本好きの女の子の感想文の素晴らしさに度肝を抜かれた記憶がある。今から思えば、おうちの方に手伝ってもらっていたかもしれないが、とても小学生の持っている語彙ではなかった。やはり読書の成果だろう。
 スポーツ指導では、いい大人が同じフレーズばかり繰り返している現場に遭遇する。ひょっとして「本嫌いかな?」と思ってしまうことも少なくない。 
 ホンダの創業者、本田宗一郎氏は寝食を忘れてメカニックの開発に取り組み、エンジニアとしても名を馳せたが、メカを開発する仲間に対し「胸に届く言葉、頭脳に届く言葉を使え!」と語っていたらしい。そうでなければ、あれだけの一流企業に育てることもなかっただろう。
 選手の右耳から左耳に抜けていく雑音、金属音ではどこにも届かない。言葉にも“宛先”があることは知っておこう。
 読書週間が始まった。スポーツに関する読み物は、書店を探せばいくらでもある。三浦しおん作『風が強く吹いている』などは、今風の爽やかで新鮮な語彙が硬い頭をストレッチしてくれそう。
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by kiwatinker | 2009-10-28 08:19 | 一粒百行

ロコモティブシンドローム

 あまり聞き慣れない語句では。メタボが内科的な症候群の呼び名なら、こちらは運動器症候群の呼び名で、ロコモとも言われている。
 骨や関節・脊椎などの異常で、移動が不自由になる症状を指す。三大病名が「脊柱管狭窄症」「骨粗鬆症」そして「変形性関節症」だ。自分自身がロコモかどうか知ることができる“ロコチェック”も作成されている。
 ①片足立ちで靴下が履けない
 ②家の中でつまづいたり、滑ったりする
 ③階段を上るのに手すりが必要
 ④横断歩道を青信号で渡りきれない
 ⑤15分ぐらい続けて歩けない
 ひとつでも当てはまれば、ロコ予防としてのトレーニングが必要。症状が悪化しているなら、治療も必要。
 加齢とともに体力は落ち、運動機能も低下するのは明白。だからこそ中高年になってからの定期的かつ継続的な運動は必要。
 もうひとつ大切なことは、10代・20代の過ごし方。もはや運動不足は論外だが、されど人体のしくみとつくりを無視した量重視のスポーツ練習だけでは、50年後のロコモの芽を作り出してはいないか。いや充分可能性はある。
 誤った身体の使い方で、学生時代バリバリスポーツに興じており、現在50~60代となりロコモの入り口にさしかかった人達が、毎日絶え間なく訪れてくれる実情を見れば、若い頃のからだの酷使が響いていることが容易に想像がつく。
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by kiwatinker | 2009-10-27 09:04 | 一粒百行

骨端線

 腕や脚の長管骨の端に位置する軟骨の部分。10代半ばの頃までに骨が成長し続け、次第に閉じてしまい大人の骨になる。小学生時代は水分に富んだ軟らかい部分と、周囲に筋肉や腱の付着部分が多いために、様々なスポーツ障害が起こりやすい。野球肩や野球肘に見られる骨端線離開はその代表。
 どうも投げすぎや走りすぎによる障害と思われがちだが、ちょっと待ってほしい。野球の投手でも、かなりの球数を投げても故障する者としない者がいることを考えれば、単に球数が原因ではないことは明らか。むしろ投げ方、モーションに問題があるとにらんでいるし、学問的には証明されてきている。
 キーワードは昨日の回旋運動。肩関節にしろ股関節にしろ、関節の構造上、球関節となっており、おまけに脊柱も胸椎を中心に回旋することを考えれば、これをうまく使わない手はない。ただし、小学生の間はこの回旋運動だと力強さが見られず、何やらフニャフニャした感じになってしまう。あまり人体のしくみとつくりに明るくない人が見ると、どうも頼りなく見え、あれはアカンと判断しているようだ。この回旋運動を思うがままに操れるようになれば、成長とともに体格が出来上がり、筋肉が多くなれば力強さは増し、回旋運動とともにムチの動きが使えるようになってくれば、・・・想像できるだろうか?
 誰が見ても分かりやすい直線運動。確かに小4ぐらいでも、少し体格の良い選手が直線運動で身体を使えば、その時点ではトップレベルのパフォーマンスを見せてくれることは間違いない。ただしその代償は最も人体の弱い箇所、骨端線に襲い掛かってくる。「あの上手だった子は今何してるの?」そんな会話はしたくないものだ。
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by kiwatinker | 2009-10-26 09:40 | 一粒百行

回旋運動

 体力テストに、体位前屈テスト すなわち指先が床にどれだけ近ずくかの柔軟性のテストはご存じだろう。しかしこのテストは、あくまで直線的な動きのテスト。肩関節、股関節の“回旋テスト”など全く聞くことはない。
 実際のパフォーマンスにはこの回旋運動が、大切。右横方向へのレシーブ。右肩は、やや内旋、前腕回内 左腕は、D1ライン上に方は外旋、前腕が回外となる。それぞれの回旋運動の動きが緩くなるとボールは後方へ飛んでいく。レシーブ力の高い選手は、肩の内旋、前腕の回外と言った常識外れの動きを行っている。あのイチローが投手にむかってバットを向ける腕の動きがそれである。
 この回旋運動もやはり小さい頃から身につけたい。「もっと面をしっかり作って!」のアドバイスもよく聞かれるが、ここは少しの解剖学を示したいものだ。
 これから練習、今はまだ安定していないが、4、5年先には幾度となくチームを救ってくれろ様なレシーブが必ずできてくる。楽しみである。
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by kiwatinker | 2009-10-25 06:53 | 一粒百行

「ハイ!」「イイエ!」

 四半世紀以上前、部活動に明け暮れていた時代。監督の長い話には、「◇○△※・・・やろ!」「ハイ!」「△○×・・・と違うか!」「イイエ」と、返事は2通りしかなかったような記憶がある。どちらにしても返事は2通りしかないのだから、誘導尋問のように監督の思うがままの行動が取れるようになっている。
 立場が変わり、少し指導する側に回る年になってしまったが、確かに大声での返事は餅つきのあいの手、掛け声のようにこちらを高揚させる魅力がある。
 先日、ケガをして来院してくれた高校生。午前中の来院だったために、「インフルエンザで学級閉鎖してるの?」と質問すれば、「ハイ!」と体育会系の返事。「何日まで休み?」の続く質問に「イイエ!」、「じゃあ、休みじゃないのに午前中に来てくれたの?」と聞き返せば「ハイ!」と大声。おいおい、これは“会話”じゃないだろうと思いつつも、とりあえず治療し笑顔で帰って行った(笑)
 本人達は元気の良い返事のつもりだろうが(?)、相手の意志を引き出す会話ではなく、質問しなければならないことに、ずいぶん疲れが増す。
 たかが返事だが、将来きちんと会話できるかどうか、コミュニケーションの第一歩。指導者側の責任は小さくはない。
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by kiwatinker | 2009-10-24 08:52 | 一粒百行

続・膝の角度

 小さい頃からの習慣はやはり大切。
 中学生にもなれば、体格・筋力そしてコントロールしやすい腕を使って、さほど膝を曲げなくともレシーブを行うことができる。アップとして行う2人1組のレシーブや威力の弱いサーブなどは、いとも簡単に行い、またそのようなパフォーマンスが“かっこいい”と錯覚してしまう。
 けれども勝負どころのサーブレシーブや強烈なスパイクを、そのような腰高レシーブでは逆に弾き飛ばされてしまうし、軟打や二段レシーブも膝の深い角度が要求されるのだが、なかなかそう簡単に膝が深く沈まなくなってくるのが、身体のしくみとつくり。
 膝の角度が大きく、腰高のレシーブを繰り返し何年も習慣化すると、大腿部の前面・後面を中心に下肢の筋肉が、膝の角度が浅いその姿勢の時に最も筋出力しやすくなってしまう。その選手にとっては最も身体が楽に使えて、エネルギーも出しやすい膝の角度だろうが、ボールの行方とは話は別。日頃の練習から膝を深く曲げ、腰を低く下げることができる選手は、その姿勢こそ最も力の発揮しやすい姿勢なのだ。大相撲の低い姿勢からの立ち合いを思い出してもらえば分かるだろう。
 普段から腰高の選手に、特別なレシーブ練習の時だけ「腰が高い!もっと低く!」と指導者がうなっても、手遅れとまではいかなくとも、単に窮屈であまり力の入らない姿勢になってしまっている。
 ここでも見た目の姿勢ばかりにとらわれず、筋肉の生理学に基づいたアドバイスが必要になってくるだろう。
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by kiwatinker | 2009-10-23 09:43 | 一粒百行

模試

 今年は我が家も受験生を2人かかえる。
高校受験のために、中学校では毎月模擬試験が行われている。大学受験では、毎週のように大手予備校やら学習塾から模試のDMが届く。こちらはもちろん有料。大学受験の長男はカレンダーとにらめっこし、この模試なら受けれると日程調整に予断なく、模試を受けることで満足している姿を見ながら「おいおい、本番(目的)の入試のための腕だめしが模試(目標)やろ!そのためには毎日コツコツ勉強せえなっ!」と茶々を入れる(笑)
 はたと思った。これもスポーツと同じだな。大会(目的)目指して頑張っているのだが、練習試合(目標)をこなすことに躍起になって満足して、日々の練習は掘り下げずに、単にルーチンワークのごとく・・・。
 11月のコンディショニングセミナーや一生ものの勉強をするために、「この本を目通したら?」と長男に手渡すが、「ウ~ン」と軽い返事で、携帯電話から今日も音楽を聴いている(笑)
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by kiwatinker | 2009-10-22 08:23 | 一粒百行
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紀和ティンカーベルズ


by kiwatinker
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