スポーツを行う時も、観戦する時も、そして大声を上げて応援する時も、この季節になくてはならぬモノのひとつに、タオルがある。
1851年にイギリスでタオル製織技術が完成したとなっている。1872年(明治5年)大阪税関の諸輸入品目の中に、「浴用手拭い2打(ダース)7円60銭」と記されているのが公式の国内デビューらしい。
タオルは大きく分けて、お風呂などでぬらして使う「ウェットユース」と、ぬれた体を拭く「ドライユース」の2通り。前者は愛媛県の今治市が、後者は大阪府泉佐野市が産地で、それぞれ「今治タオル」、「泉州タオル」と呼ばれているそうである。
プレーの間に汗を拭い、一呼吸ついて心落ち着かせようとする仕草、無意識に首からタオルをかけて力いっぱい大声で応援する人々。汗だけでなく、勝って泣き、負けて泣き、最後は涙拭うことになるタオル。何気なく手にする小道具だが、約150年の歴史を感じるのもまた楽し。