新聞の朝刊につきものの折り込み広告。春シーズンのためか、電化製品量販店や男性スーツのチラシが目につく。
次に多く感じるのが、“学習塾”の新規募集である。どこの学習塾も、塾生の確保にあの手この手のようだ。特に目立つのが、“1日体験学習会”である。小生の子供達はほとんど学習塾には通わせたことがないので、どのような“体験会”を行っているのか定かではないが、学習塾のシステムや全国展開の塾の場合、スケールメリットはもちろん素晴らしい塾の講師達の紹介だろうか。そして「こんなに難度の高い学習を行っています」とPRにやっきになることもあるだろう。しかしである、そもそも学習塾に通うのだから、体験会でいきなり難度の高い授業を見せられ体験させられても、塾生の意気込みはどうなのだろうか・・・。
さて、このような疑問を感じるようになったのは、昨日4月から新2年生になる2人のかわいい女の子達が、ティンカーベルズの“1日体験会”に来てくれたから。すでに入部している高学年の選手と一緒に、アップに始まりメインの練習に入っていくわけだが、体験のひとりの女の子が「バレーボールって難しいね。うち、何もでけへんわ~」と言い寄ってきてくれた。「みんな初めは出けへんよ!練習するから上手くなるんよ!」と大人のつくろった返事をしたが、胸中「あ~失敗したなぁ~」と深く反省するに至る。
小学低学年の子供達にとって初めて行う、本格的とまでは言わなくとも、見知らぬ子供たちと一緒に行うスポーツである。最初の印象で興味を持ってもらわないと、バレーに限らずスポーツから遠ざかってしまう子供が多い。そのためには、バレーボールのパスやアンダーレシーブの難度が高くできないプレーより、今できるボール遊びを中心にしたモーションバランスをたくさん行わせ、「私にもできる!」といった成功体験が、小学生の入門の頃にはきっと必要なんだろうと感じとった。その後は体験者の2人でもできるドリルを行うことで、すっかり笑顔に。反発心を期待するのはもう少し先だろう。“1日体験学習会”の塾の先生にも聞きたい心境だった。