「もっと高く跳びたい」願望は誰もが持っていると、一昨日に記した。「どうやったら高くジャンプできますか?」の質問はよく聞くが、ジャンプをする時の筋肉の収縮力と、着地の際に受ける衝撃による“デメリット”まで考えられる方は少ないようである。
ジャンプの際に膝や足首に伝わる力は、その人の体重の3倍ぐらいと言われている。着地の際には、5倍とも言われる。高く跳べるようになることは喜ばしいことなのだが、反面、身体への負担もそれなりに覚悟しなければならないのである。
今現在、ジャンプ力が弱いと自覚している選手は、やはり自分自身の腱の力や筋力がジャンプに適した動き方をしていないために跳べないと理解された方が良いだろう。本能的にからだを守っているのである。だから“ヤクルトジャンプ”になる。バレーボールやバスケットボールにおける膝、スネ、そして足首などの痛みも、くり返されるジャンプの着地動作がまずいために起こると考えても間違いはない。
指導者も「もっと跳べ!」とは言っても、「上手く着地しろ!」と指導している姿はめったにお目にかからない。(ただし、唯一指導される方は、やはりあの方である。)自然体バレーのドリルの中には、数種類の着地ドリルもすでにある。やはりいくつかのポイントを押さえて、着地動作も上手くなってほしい。
いくら高く跳べても、すぐにあちらこちらが痛くなっては、元も子もない。『終わり(着地動作が)よければ全てよし(ケガもしない)』こんな場合にも使って良いのではなかろうか。