ひやひやと 積み木が上に 海見ゆる (河東碧梧桐)
とどまれば あたりにふゆる 蜻蛉(とんぼ)かな (中村汀女)
どちらも初秋の句である。先の句は、海辺の宿で子供達が海水浴より家の中で、積み木をして遊んでいる様子を詠んでいる。後の句も、暑い熱いと言っていた夏も終わり、秋トンボの生態を的確に捉えて観賞している、女性らしい句のような気がする。
今年は9月最初の日が土曜日となったため、夏休みに『おまけ』がついたような子供達も多いのではなかろうか。(一部はすでに8月下旬より登校している学校もあるらしい。)『おまけ』を得したと思うのは子供達。きっと多くのお母さん達は“損した気分”。
長かった夏休みの生活リズムの変化は、それはそれは忙しい。我が家も同じである。子供達が学校へ行くことで、家事や仕事もリズムよく過ごせると感じておられる方も多いのでは。
9月も運動会・体育祭や地域の秋祭り、そして秋のスポーツ大会と続くに違いない。スケジュールに追われるばかりでなく、先の句のように季節の変化や自然の移り変わりを感じる余裕は持ちたいもの。
次に訪れる満月はもう「十五夜」。月見しながら一杯。やっぱり飲み助の顔がのぞきだした(笑)
去りゆく夏を惜しみながら、さわやかな秋を楽しみにしたい。