朝、玄関を開けるとピリッとした空気の冷たさ。4月に入ったのに、この冷たさはからだにこたえる。都心部では、桜の満開と同時に雪が降ったところもあったそうだ。 花見どころか雪見桜か!
満開の桜、老若男女誰もが“きれい”“すごい”と感激する。けれども、一輪の桜をじっくり見られたことはあるだろうか。
花びらの数は多くの花と同じく、5枚の乳白色の小さな花片である。そしてその一輪が3~5輪(多くは3輪である)集まって一房、すなわちユニットとなり、あれだけ見事に咲きほこるのだ。
桜と先日の強化練習が重なって見えた。誰もが満開の桜と同じくコートに入り、6人の選手が激しくボールを追っかける。そんな練習を、見たい・自分自身もやってみたい。と思うにちがいない。
しかし一輪の桜、そして3輪、ユニットとして咲く桜がそれぞれきれいに咲かないことには、木全体を見た時、いまいちだなあと思うことがずいぶんある。
個人のドリル・2~3人1組のドリルを通じて、確かな個人のスキルアップを積まなければ、いきなり満開の桜にはならないだろう。
今年は花冷えで少しは長持ちするだろう桜だが、パッと咲いてパッと散る桜に、昔の日本人は潔さの“美”を求めた。
しかしアスリートとしては少しさみしいような気がする。花が咲いた後には実がなるように(ソメイヨシノでは無理だがちがう桜の種にはサクランボが実る)人生も、花が咲き実のなる一生を目指したいものである。