あるお母さんとの会話。体調が芳しくなく、カゼも引きやすくスポーツに支障が現れ、食事の話題になり・・・
「うちの子、何でも食べるんですけどね・・・?」とお母さん。
「それはよかった。しっかりと何でも食べるように伝えて下さい。」と小生。
えんどう豆・大豆・黒ゴマ・わかめ・もずく・ピーマン・にんじん・なんきん・いわし・さば・しめじ・きくらげ・小芋
上記の食材をはたして1日でとは言わなくても、2日間ぐらいで全て食しているでしょうか。それもシチューや炒め物ではなく、昆布やかつおだしによる和風の味付けで・・・となるとかなり厳しいのが現実ではないでしょうか。
以前
『ま・ご・わ・や・さ・し・い』について述べましたが、これに当てはまるのが上の食材です。カロリー重視の栄養学ではなく、分子を基本とした栄養学。これらの食材が体内に入り、分子まで分解されお互いが作用しあい、健康な身体を体の中から作り上げていくのです。
例えば「セレン」という分子をご存知でしょうか。コンビに弁当やスーパーでのお惣菜は、防腐剤や着色料、人工甘味料は必ず使用されています。一度の食事では微量でも、毎日食べ続けることで体内蓄積されます。アトピーや体調を崩す原因のひとつと言われています。これらを体外に汗や糞尿として排出することを促す働きをするのが「セレン」です。
「セレン」が豊富に含まれる食材は海藻類ですが、ワカメたっぷりの味噌汁を毎日2杯は取ることが必要となります。
これらの食材を使った家庭料理は色彩も少し地味になり、なかなか食欲をそそるというわけにもいきませんが、やはり体内に入ってからの働きは断然違ってくるわけです。
「好きなものを腹いっぱい」は言うに及ばず、「何でも食べています」も話半分ぐらいに聞くようにしているこの頃です。
「食べることもトレーニングのひとつ」と考えて下さる指導者やアスリートが、ひとりでも多く現れて欲しいものです。飽食の時代だからこそ必要な考えではないでしょうか?