以前にスポーツ特番でよく見かけたストラックアウト。プロ野球のピッチャーでさえ思うようにコントロールが出来ず、MCから突っ込まれながら爆笑した記憶が。動作移動をベルンシュタインは、狙いを定めて移動させる方法と説明し、レベルCと呼んでいる。先に紹介したレベルA、レベルBと進化の過程のように順序よく成長すればよいが、レベルA、Bが未発達のままだと自由度の大きいレベルCは、本当に身勝手。動作の途中がどうであろうと結果には関係なし。理解し難いのは、感覚調整が動作部分に対しては、全く無関心でありながら、同時に週末部分に対しては極めて敏感になっている事。だから、垂直振り下ろし型スパイクやサーブが成り立つ。バイオメカニクス的には、スポーツ障害の確率が高まるが、車イスバスケットなどは、レベルCのおかげで、自由度満開。上半身のみの自由度に寄って、素晴らしいシュートやパスが可能に。長年の疑問がようやく解けてきた。
下の写真、野球少年のピッチングは段階的に発達し、小4でありながら、洗練されたレベルCを持つハイレベルなモーション。一方、二人の女の子、小5と幼稚園の年中さん、どちらもレベルA、Bは順調に発達途中だが、レベルCが一人歩き(笑)ただし少年のようなモーションには必ず近ずく事間違いなし。問題はレベルA、Bが伴わない、中学生以上。勝手極まりないレベルCに寄って、動作の途中は無視されがち。これでも結果としての見かけのパフォーマンスが高くなってしまう事もあるから話がややこしく。(苦笑)