「自然体バレーが独り歩きしないように・・・」この言葉の持つ意味は重い。
年が明けるとすぐに“自然体公認講師養成講習会”が始まる。今回で5回目。確か一昨年の第1回目に、塾頭から開催目的のひとつとして冒頭の言葉があったと記憶する。
1~2度自然体バレー塾を受講し、テキストを読めば、その素晴らしさに感動する人は後を絶たない。その感動を多くの人に広めたい気持ちは分からぬではないが、自チームへの伝え方や他チームにまで教えるとなると、その理解度は本物か?となってくる。少しばかりのドリルの紹介ならいざ知らず、ついつい指導の域に入ってしまうのが、長年の指導者の性(さが)か。声をかけ過ぎない、流れを止めない、考えさせる、AさせたければBなどなど。自然体バレー塾での目の前のドリルの展開の行間を本当に察しているか。最近は特に技術的なドリルも進化し、教えたい病が発病しそうだが、身体のメカニズムは言うに及ばず、人間的な成長をも含めた自然体の根っこや幹をどれだけ理解し、咀嚼できているかと言えば、誰もが心許ないはず。聞きたい側は自然体の本質をじっくり分かりたいより、眼前のテクニックを知りたいことがほとんどなのだから、自然体バレーの目指すものが希薄されていくことは明白。まずは自前の畑を耕し、肥をまき、苗を植え、水をやり、日当たり風通しは良いかなどを確認しながら、自然体の成育法で成長させることが先決。
今回の講習会で認定者が誕生予定。ただし全てのお墨付きではなく、今後のさらなる精進が期待できる者であろうと自らを省みたい。「独り歩き」厳に慎まねば。年の瀬に思う。