新入生が一番最初に取り組む、最もおもしろくない練習の代名詞。先輩選手のプレーを、大声を張り上げながら、見ながら、散らばるボールを集めるだけで、うまくなっていく手助けになるのだろうか?
小学生の低学年たちにそんな“ボール拾い”をやらせようものなら、たぶん「バレーボールはおもしろくない!」と印象付けてしまう。どれだけ興味を持ってボールと遊べることができるか。からだを動かすことが楽しいと思わせることに創意工夫していることを思うとお気軽。
主なボール競技の中で、バスケットやサッカーの練習では、小中高において全くと言っていいほどボール拾いの練習はないとのこと。それぞれのレベルで何がしかの練習を行うそうな。卓球でも練習テーブルの後方に位置し、先輩たちのプレーと一緒にシャドウ素振りを行う模様。昔ながらと勝手に想像していたソフトボールも、今では効率よく打撃や守備とうまく練習している。
やはり伝統の“ボール拾い”が生き続いているのが、野球とバレーボールか。たぶん“ボール拾い”がセピア色の青春の1ページになっている方が多いからこそ、今も伝統が申し送られてきているようにさえ思う。そろそろ悪しき循環を断ち切らねば。