終わりと始まりの交錯する年度変わり。何かと人の集まる機会が多くなる季節。人が集まれば、挨拶や表彰はつきもの。「お疲れ様」や「ご苦労様」、そして「おめでとう」の意味を込めて拍手を送る。
どうもこの“拍手”に最近異変を感じる。齢を重ねた者であっても、人の幸の労をねぎらったり、他人の祝福を共に喜ぶ表現が苦手になったのだろうか。胸より下の位置で、ほとんど周囲に音として伝わらない程度の拍手を、2~3回程度行うだけの人を見かける。
春の全国大会が多くの種目で開催されている。勝負の結果にも拍手はつきもの。勝者はもちろん、敗者も勝者に負けず劣らずの大きな拍手。たかがスポーツだが、社会人となるべき大切なものが凝縮されている。
たかが拍手。人柄が充分に表れるパフォーマンスのようだ。